オンラインカジノかランドカジノかを問わずカジノで遊ぶ際には、リスクマネージメントを徹底することが大切です。
賭けに百発百中で勝ち続けることは、現実に不可能ですから、カジノに投じる資金をしっかりと管理して、戦略を立てながら遊ぶことを意識しなければなりません。
人気のポーカーゲームには、「バンクロール」という概念があり、これを管理することこそが破産を防ぎ、長期的な利益を生むために最も重要とされています。
ほとんどのポーカープロが取り入れている「バンクロール管理」について、この記事ではメソッドやメリットを紹介し、カジノサイトにおける攻略法をお伝えします。
バンクロールとは

「バンクロール(Bank Roll)」とは、「財源」「手元資金」などと訳され、カジノゲームでは主にポーカーで遊ぶ際に用意する手元の資金を表します。
バンクロールがゼロになってしまいますと、それは破産を意味しますから、バンクロールには常に余裕がなければなりません。
破産を避け、長時間プレイできるよう資金をコントロールする手段のことを「バンクロール管理」と呼んでいます。
リスクを低下させるために有効な手段
ポーカーで連勝を延々と続けることは不可能であり、いくらやり手のポーカープレーヤーでも、5連敗や6連敗という結果に甘んじることは珍しくありません。
こういった局面で賭け方を間違えてしまいますと、致命的な損失を計上することにつながり、損失を取り返すために無理な賭け方をして、余計に傷口を広げてしまいます。
そのような危険を回避し、手元に資金を残すための戦略がバンクロール管理であり、これは損切りの一環として考えることができます。
ポーカープロが取り入れている手法
ポーカープロは手元の資金がゼロになれば、プレイを続行できなくなるため、最悪の場合には廃業せざるを得ません。
派手に見えるプロのプレーヤーですが、実はリスク管理には一般のプレーヤー以上に気を使っており、多くのポーカープロがバンクロール管理を駆使しています。
プロとしての実績を残しているプレーヤーが実践する手法なのですから、勝率を高めたい一般のプレーヤーも積極的に活用すべき手法でしょう。
バンクロール管理のメリット

プロが実践している手法ということで、バンクロールという概念を持っていなかった方でも、興味が出てきたのではないでしょうか。
続いてはバンクロール管理を実践することによるメリットをみてみましょう。
心理的な優位性を保つことができる
ポーカーは心理戦でもありますから、バンクロールの概念を持つことによって、資金を一気に失うリスクを避けられると同時に、勝率にも良い影響を及ぼします。
資金面でのプレッシャーで、無理な勝負を仕掛けてしまったり、反対に守りに入りすぎたりしてしまう行動に走り、冷静さを保てず悪循環に陥ってしまいます。
バンクロール管理を徹底することにより、たとえ負けたとしても致命傷を負わず、次回以降のゲームでリカバリーしてキャッシュを取り返せる、という精神的な余裕を持てます。
資金を失わずに長くプレイできる
バンクロール管理を行えば、常に余剰資金を抱えてプレイできますので、その日に使うお金を全額ロストしたとしても、翌日以降に影響を引きずらずにプレイできます。
仮に$4,000のバンクロールを用意して、初日に$200を失ったとしても、その翌日に$300を稼げばトータルではプラスに持ち込むことが可能です。
月曜日から金曜日までの5日間の勝敗が3勝2敗という場合でも、バンクロール管理でロストを$400に抑えていれば、3勝が$150ずつでも収支はプラスになります。
仮に$200のロストで5連敗したとしても、バンクロールは$3,000も残りますので、ここから立て直しを図り、数週間、数ヶ月という単位で逆転できる可能性があるのです。
バンクロール管理のポイント

バンクロール管理を実践する上で覚えておくべきポイントとしては、以下の3点が挙げられます。
ゲームに参加する際にはこの3つを踏まえ、ルールを決めて安全を確保してからポーカーを楽しみましょう。
余剰資産から賭け金を捻出する
バンクロールにするお金は余剰資産でなければなりません。
余剰資産とは、当面使う予定がないお金のことで、万が一目減りしてしまっても、生活に支障が出ないお金のことです。
生活費や交際費などをはじめとする、実生活で使うお金をカジノにつぎ込みますと、負けたときには生活の質が下がり、場合によっては生計を立てることさえできなくなります。
そのような状況でポーカーをプレイしますと、正常な判断ができず、勝率を下げてしまうことになりかねません。
不安を感じる金額は使わない
余剰資金でプレイしたとしても、賭けに使うお金が自分にとってあまりにも大きすぎる場合は、リスクマネージメントが十分に行き届いていません。
「このゲームに負けてしまったらどうしよう」と不安を感じたり、動揺したりしてしまうような金額をベットすることも避けましょう。
自分で心地よく楽しく賭けられる感覚の金額を、会得しておくことも大切です。
長期的な視野を持って運用する
トップクラスのポーカープレーヤーでも、数日や1週間単位で常に利益を出せる人はほぼおらず、数週間以上にわたって赤字が続いてしまうこともあります。
バンクロール管理は、用意した資金をゼロにせず、長期間ポーカーを続けられる環境を維持することを目的に行うものでもありますので、赤字続きでも焦る必要はありません。
適切にバンクロール管理ができていれば、流れの良いタイミングで巻き返し、黒字に転換させられるチャンスが巡ってきますので、中長期的な視野で運用しましょう。
勝ち逃げすることも大切なポイント
大勝したときは、バンクロールに対して大きすぎるほどの利益が生まれることもあり、余裕を通り越して慢心状態に陥ってしまうことがあります。
特に終了を予定している時刻が近付いている場合などには、その日の利益の大半をつぎ込んで最後のゲームに臨んでしまう人もいますが、これは極めてリスキーです。
負けた場合だけでなく、勝った場合にも資金をコントロールすることが長期的に勝つためには必要です。
勝ち逃げすることを意識しましょう。
バンクロール管理を取り入れたポーカーの遊び方

バンクロール管理は、主にポーカーゲームの戦略として使われるものですので、テーブルポーカーで遊ぶ場合を例にとって実際の進め方をみてみます。
用意すべき金額、キャッシュゲームやトーナメントなどの内容に応じた賭け方を整理しておきましょう。
キャッシュゲームではバイインの20~40倍が目安
キャッシュゲームでバンクロール管理を取り入れる場合には、バイインの20~40倍ほどの金額を目安にバンクロールの準備をしましょう。
ポーカーでは、実際にお金を賭けて勝負することもあり、これを「キャッシュゲーム」と呼びます。
また「バイイン(Buy In)」とは、参加する際に支払う現金のことで、最低金額と最高金額が決まっています。
仮にバイインが$200という場合には、$4,000~$6,000程度のバンクロールが必要という計算になります。
$4,000の資金があれば、1日で$200を失ったとしてもかすり傷程度に感じるでしょうし、バンクロールは$3,800残ります。
翌日は$190(=$3,800÷20)の資金を運用することができます。
トーナメントではバイインの100倍が目安
ポーカーでは、上位入賞者が賞金を獲得できる「トーナメント」形式もあります。
ちなみにトーナメントでのバイインは、プレーヤーが賞金プールとして支払う拠出金と参加費用になります。
トーナメントはキャッシュゲームに比べて勝率が下がる代わりに、上位に残れば大金を稼ぐことができるため、バイインの100倍を目安にバンクロールを準備します。
トーナメントのように「分散」が大きくなる、つまり期待値と実際の結果との差が大きくなりやすいゲームに参加する場合ほど、リスク管理もさらに慎重な姿勢で挑まなければなりません。
バンクロール残高を見ながらレートを決める
逆算のような話になりますが、バンクロールの残高を見ることによって、そのレートのゲームに参加できるのかを見極めることができます。
先ほどの例のように、$4,000のバンクロールでスタートする場合は、20~40倍となる$100~$200がバイインとなるテーブルに参加しましょう。
もし良い結果が出ずにバンクロール残高が減ってしまったら、それまでのレートに固執するのではなく、改めて残高に見合ったレートのテーブルを探すことが賢明です。
バイイン額が高くなると、上手なプレーヤーが増え、下手なプレーヤーは減る傾向にあります。
バンクロールが潤沢でも、初心者ならばバイインの少ないテーブルを選んでプレイしていきましょう。
特に連敗が続いた場合は、その日のうちにテーブルを変更することも検討しながら、ステークスの小さい所へ移動するように意識しましょう。
10%の利益が出たらその日のゲームを終える
ポーカーをする際の目安として、バンクロールに対して10%の利益が出た場合には、その日のベットを終了して勝ち逃げすることがおすすめです。
バンクロールが$4,000なら、$400の利益が出た段階でゲームを切り上げて、利益を確定させるという方法で着実に資産を増やしていきましょう。
たとえば$4,000のバンクロールを用意した場合、キャッシュゲームに使える目安は最大で$100~$200ですから、その日に使う資金を2~4倍にできれば10%達成です。
バンクロールの補填はカジノの利益分だけで賄う
ポーカーなどのオンラインカジノで連日連勝をすることはまず不可能ですので、長く遊んでいる間に、必然的にバンクロールの残高は開始当初よりも減っていきます。
ステークスの大きなゲームに参加して資産を増やすためには、バンクロールの残高も増やす必要がありますが、失った金額を補填する際には無理をしないことが大切です。
原則として、補填に使うお金は、カジノで利益を出した分だけに止めて、生活費などのお金をつぎ込まないように注意しましょう。
いくらバンクロール管理でリスクを下げられたとしても、バンクロールを増やすために無茶な資金繰りをしては意味がありません。
まとめ
当面生活に必要のない余裕のある資金で、その中の一部を1日に使える限度額に設定するバンクロール管理は、ポーカープロが必ず行っているリスク管理のテクニックです。
その日に賭ける全資金を失ったとしても致命傷になりませんので、精神的な余裕を持ってポーカーに挑めます。
心理的に優位に立ち、勝率を高められる可能性が秘められているのです。