多数のサイトが登場し、魅力的なキャンペーンを各サイトが展開しているオンラインカジノ。
その歴史は、年数だけを見れば決して深いとはいえませんが、紆余曲折を経て現在にいたっています。
ギャンブルのひとつとしてここまで根付くようになるまで、どのような流れを経てきたのでしょうか。
今回は、オンラインカジノの歴史に迫り、我々が楽しめるようになるまでの経緯をご紹介します。
また、カジノ法案(IR保推進法)が成立した今、オンラインカジノがどのような進化を遂げていくことになるのか、今後の見通しについても触れていきましょう。
目次
オンラインカジノの誕生は1994年

オンラインカジノが誕生したのは、今から遡ること26年、1994年のことでした。
イギリス連邦加盟国のひとつであるアンティグア・バーブーダという国が、オンラインカジノ運営者にライセンスを発行すると名乗りを上げ、これが認められたことがすべてのはじまりです。
同年には、イングランドとアイルランドの中間にあるマン島において、世界初となるオンラインカジノ向けのソフトウェア会社が誕生します。
これが、現在も一流のプロバイダとしてベラジョンカジノなどにゲームを提供し続けている「マイクロゲーミング社」です。
オンラインカジノを合法で運営するためには、今も昔も、ライセンスと公正なプロバイダが必要であることに変わりはありません。
1994年にアンティグア・バーブーダによるライセンスとマイクロゲーミング社が誕生したことにより、オンラインカジノを運営するための基盤が完成しました。
1996年、世界初のカジノサイト「インターカジノ」が誕生
こういった時代の流れを受けて、1996年に世界初のオンラインカジノサイトとして誕生したのが、「インターカジノ」です。
インターカジノは2020年になった今も、優良サイトのひとつとして君臨しています。
インターカジノの登場をきっかけに、数多くのカジノサイトが世界各地で登場するようになりました。
1998年には、ランドカジノではおなじみだった「ジャックポット」がオンラインカジノに登場します。
後に「メガムーラ」などの有名なゲームも誕生することになるジャックポットは、過去最高14億円以上の大当たりを出したこともあり、多くのプレイヤーから注目を集めることになりました。
この頃には、オンラインギャンブル業界全体で8億ドル以上の収益を上げるまで規模を拡大させたといわれています。
日本国内においても、一般家庭にパソコンやネット環境が普及しはじめた時代と一致しており、当時からオンラインカジノに目を付けていた日本人は実在していたかもしれません。
オンラインカジノの歴史を転換させたライセンス制度の見直し

業界全体が順調に成長を遂げる一方で、成長過程にある産業にとって付き物ともいえる問題が頻発するようになりました。
それが、オンラインカジノ業者による詐欺です。
当時はライセンス発行国や機関による監視が今よりも甘く、悪徳業者が野放しになっていた危険な時代でもありました。
一部の悪徳オンラインカジノサイトは、プレイヤーに支払うべき賞金を支払わなかったり、支払いを避けるために無理やりアカウントを凍結したりすることが日常茶飯事でした。
最悪のケースでは、突然サイトを閉鎖して雲隠れするなど、今では考えられないようなトラブルも起きていたのです。
まじめに営業しているカジノサイトにも風評被害が及びはじめたため、オンラインカジノ業界は、ライセンス制度の抜本的な見直しを計ることになります。
ライセンスの基準を引き上げたり、積極的に不正サイトを取り締まったりして、有害サイトの撲滅に本腰を入れ、業界を取り巻く環境は劇的に改善されました。
現在はこういったトラブルはほぼなくなっていますが、ライセンスをもたずに不法な営業を行う闇カジノもまれに存在しています。
詐欺に巻き込まれないようにするためには、当サイトがご紹介する優良サイトを選び、安全第一で遊ぶことを心がけましょう。
カジノサイトを監視する第三者機関の登場
2003年、カジノサイトを監視する最初の第三者機関として「eCOGRA」が誕生しました。
この団体は、現在もサイトによる不正監視や統制といった重要な責務を担っており、100サイト以上のチェックを欠かさずに行って、プレイヤーの利益を守り続けています。
第三者機関が登場したことにより、カジノサイトはさらに不正を働きにくい状況へとなっていきます。
ゲームのプログラムを不正に操作してイカサマをしたり、出金を妨げたりすることもできません。
なんらかの不正が見つかった場合は営業停止処分などが科せられるため、業界の安全性は、飛躍的に高まりました。
日本向けのサービスを提供するオンラインカジノサイトの登場
2000年頃からは、日本国内でもインターネット接続環境が整いはじめ、日本人向けのサービスを提供するカジノサイトがちらほらと現れるようになりました。
しかし、当時は日本人スタッフを採用するなどの動きはほとんど見られず、英語を自動翻訳したような不自然な言語による運営が行われていました。
この環境が一変したのは、2000年代中ごろからになります。
自動翻訳ではなく、日本人による運営、あるいはアドバイスがあると見られる表記でサービスを提供するカジノサイトが増加しはじめたのです。
日本から決済しやすい入出金手段が増えはじめたのも、この頃からになります。
とくに「インペリアルカジノ」は、日本向けのサービスを行った先駆け的なサイトでした。
世界で初めて日本語対応のサポートを実施したのもインペリアルカジノであり、英語に不慣れな日本人でも、安心してオンラインカジノを楽しめる時代が訪れたのです。
日本で躍進を遂げるオンラインカジノ
日本語対応が行われて以降、ベラジョンカジノなどの有力サイトが多数登場し、魅力的なキャンペーンの展開などで多くの顧客を確保することに成功しました。
これによって日本人向けのサービスやゲームはさらに増え、日本人のプレイヤー人口は増加し続けています。
先ほどもご紹介したジャックポットでは、日本人の高額当選者も誕生しました。
数千万円~数億円という規模の賞金をたった一日で稼ぎ出した人は日本国内に何人もおり、彼らの人生を、オンラインカジノが一変させていることは間違いありません。
ライブカジノの誕生により、オンラインカジノは新たなステージへ
2010年台からは、ディーラーとライブ中継を結んでテーブルゲームを行える「ライブカジノ」が登場します。
それまではビデオゲームの一種のような形で親しまれてきたオンラインカジノですが、ライブゲームの誕生によって、新しいステージへと進むことになります。
ライブカジノは、本場のランドカジノを知っている人から高く評価されている上、ランドカジノを訪れたことのない日本人からも「本場の空気が伝わる」と好評です。
バーチャルとリアルが混同したような世界でリアルマネーを賭けられるライブカジノは、世界中のファンをたちまち虜にさせています。
スマホでもプレイが可能に
iPhoneやAndroidなどのスマホが普及するようになってからは、オンラインカジノサイトは、スマホ向けのブラウザや専用アプリによるゲームの配信も開始しています。
これにより、プレイヤーはいつどんな場所にいたとしても、気軽にオンラインカジノで遊べるようになりました。
2016年、日本でオンラインカジノ初の逮捕者が発生
日本におけるオンラインカジノの歴史を語る上で避けることができない話題が、2016年に3名の男性が逮捕された事件です。
国内でオンラインカジノを利用している人が逮捕された初となる事案であり、この3人は賭博罪に問われ、2人の男性は略式起訴を受け入れて、罰金刑を受けることになりました。
しかし、残った1人の男性は略式起訴を受け入れず、検察と争う姿勢を明確にします。
その結果、男性は不起訴処分となり、賭博罪で裁判にかけられることはありませんでした。
この事件以降、オンラインカジノ利用者が逮捕されるという事件は、一度も起きていません。
オンラインカジノが日本において合法か非合法化については議論されてきましたが、この件をもって、現在の法律ではプレイヤーを賭博罪に問えないということがはっきりしています。
グレーゾーンでこそありますが、パチンコの3店方式と同じように、事実上の合法としてオンラインカジノをプレイできます。
IR推進法(カジノ法案)がオンラインカジノにもたらす影響
IR推進法(カジノ法案)の可決により、これからの歴史を見通す上では、オンラインカジノとランドカジノが、日本国内で共存できるのか否かという点にも注目しなければなりません。
将来的には、国内で行われるオンラインカジノが、完全に合法化される可能性も出てきました。
日本におけるランドカジノは、これまでのところ最大で3箇所までと定められています。
そのため、日本の大多数の地域では、気軽にカジノへ足を運ぶことはできません。
しかもランドカジノには入場料がかかりますから、一般庶民の受け皿として、オンラインカジノは今後も発展を遂げていくはずです。
むしろランドカジノとの間でライバル関係が生まれることにより、サービスの質が向上することも考えられます。
オンラインカジノは、今まさに、歴史の転換点を迎えようとしています。
日常の娯楽としてだけではなく、ランドカジノの予習や復習としても、ますます注目度を高めていくことでしょう。
まとめ
オンラインカジノの歴史は、1994年からはじまりました。
世界初となるオンラインカジノサイトが1996年に誕生してからは、日本市場への進出、ライブカジノの誕生、スマホでのプレイ対応など、時代に合わせた進化を着々と続けています。
2016年にはオンラインカジノのプレイヤー3人が逮捕される事件が起こりましたが、争う姿勢を見せた男性は、不起訴処分となっています。
紆余曲折を経てパワーアップを続けているオンラインカジノは、IR推進法成立後も、我々の生活に欠かせない存在であり続けることでしょう。
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